FXと値幅拡大
 FX取引、FX初心者、くりっく365、FX口座開設、FX資料請求ドル円の値幅が拡大してきた。年末年始に、ドル高方向へ一段と値幅拡大となる可能性は要注意だろう。ただし、一方で円は「売られ過ぎ」懸念が拡大しているため、もしもドル高・円安方向への動きとなったら、ドル高値波乱含みのリスクにも注意する必要があるだろう。 12月のドル円値幅は、27日までの段階で5円近くに達してきた。7月以来、5ヶ月ぶりに月間値幅が4円を超え、さらに6月(5.39円)以来半年振りの大幅な値幅となってきた。秋から延々と続いてきた小動き相場に、じわり変化の兆しが出始めているのである。  ところで、これを12月というタイミングで考えると、とくに驚くことではない。12月は、値幅が3月に次いで大幅な、「一年で2番目に動く月」。2000年以降の12月値幅平均は5.79円であり、今月がそんな平均並みの値幅になるなら、じつはさらに値幅が1円以上広がる可能性もあるということになる。  ここから今月の値幅が1円以上広がるなら、よほどのことがない限りそれはドル高方向になるだろうから、今年のドル高値119.88円を更新する可能性があるという計算になるわけだ。  ただし気になるのは、すでに円がかなりの売られ過ぎになってきているという点。シカゴIMM統計によると、円売り持ちは19日現在で9.2万枚となり、10万枚の大台に接近してきた。一方でユーロやポンドは空前の「買われ過ぎ」となっており、全体的にドルの持ち高が一方向に傾き過ぎているということではなく、持ち高リスクはクロス円だろう。  ただ、年末にかけてドル一段高トライとなるようなら、ドル高値ないし、円安値圏での波乱含みリスクには要注意だろう。 FX  ところで、私がドル円上限の目安としている日米卸売物価で計算した購買力平価は11月末現在で117.97円だった。  ちなみに、一年前の11月は115.93円。1年前は、この11月の購買力平価を大きく上回る121.40円まで12月にドル高となった後に、ドルは急反落となった。ドル上ぶれ率は4.7%で一巡となったわけだ。さて、今回も11月の購買力平価からドルが4.7%上ぶれるとすれば123.51円という計算になる。  また、今年に入ってから、前月の購買力平価をドルが最も上ぶれたのは2月で、3.7%だった。これと同じだけ今月ドルが上ぶれるとすれば122.33円という計算になる。  以上のように、昨年から今年にかけての購買力平価に対するドル上ぶれを前提にすれば、今月ドルが122−123円になったらさすがにドル高行き過ぎの限界で、反落を警戒する必要があるということになるだろう。その意味では、現在の118円程度では、ドル高行き過ぎの反動がすぐに入ることを警戒しなければならないということではなさそうだ。  ただし、行き過ぎ圏ということでは変わりない。相場は必ずしも行き過ぎの限界に達しなければ反転しないということではないだろうから、そう考えるとやはり慎重な考え方は必要だろう。 先週、為替市場でタイバーツ問題が注目された。バーツ高対策としてタイ政府が資本規制に動いたことをきっかけに株価や通貨の混乱が起こったのだが、じつはこの裏で「円安問題」が重要な役割になっている可能性があることは、まだあまり気付かれていないのではないか。タイバーツが、世界の金融市場で注目されたのは、今からほとんど10年前、97年にもあった。この時は、バーツ急落がアジア通貨の全般的な急落の皮切り役となり、その後アジア通貨危機と呼ばれたものだった。  これに対して、今回はバーツ高対策で、資本取引規制をおこなったことがきっかけとなり、タイの株価が急落した。ところで、重要なのは、この2つのバーツ混乱において、米ドルの方向性は正反対だったということだ。  97年アジア通貨危機は、ドル高の途上で起こった。95年1ドル=100円を超える円高「超円高」からの反転で、97年は円安・ドル高が展開していた。ところで、この当時バーツも含めてほとんどのアジア通貨は米ドル連動の通貨制度を採用していた。その結果円安・ドル高=バーツ高となっていたのである。  円に対するバーツ高は貿易競争力の悪化を通じて国際収支の悪化につながるものだった。国際収支の悪化は、変動相場制度のもとでは、市場の自律調整機能によってバーツ安となることでバランスされる。しかしドル連動のバーツでは、その自律調整機能が働かないため、バーツは高止まった構図となっていた。  その矛盾をついたのがヘッジファンドだった。FXヘッジファンドは、バーツ切り下げを見込んで投機の売り仕掛けに動き、その中でバーツは急落に追い込まれたわけだ。 ところで、このアジア通貨危機を教訓に、バーツはその後米ドルとの連動制度を見直し、変動相場制度に移行した。その結果、最近にかけてのドル安でバーツ高となり、それに困った揚げ句に資本規制へ動いたということである。  ここで重要なのは、変動相場制度である以上、ドル安の結果としてのバーツ高はある意味やむを得ない。ただし、ここでドル安の中で円高となれば、少なくともバーツの円に対する貿易競争力悪化は限られるが、ドル円がドル高・円安気味で推移している結果、バーツはドル安と円安のダブルパンチを受けたようになっているということだ。  10年前のアジア通貨危機の時は、「円安、ドル高、バーツ高」だった。そして今回は、「円安、ドル安、バーツ高」。ドル高でもドル安でも円安になっていることがバーツを困難に追い込んでいるということだ。10年前はともかく、今回は明らかに日本の超低金利に伴う円安行き過ぎの影響ということだろう。ドル円の値幅がほんの少しだが拡大してきた。今月は、先週末までの段階で約3.9円。7月以来5ヶ月ぶりの値幅拡大となっている。  今週からクリスマス休暇がいよいよ本格化するため目先はともかく、この数ヶ月の小動き長期化の反動といったことも考えると、さらに値幅拡大の可能性は十分あるだろう。 ドル円の今年の月間値幅平均は、11月までの段階で4円。つまりドル円は1ヶ月で4円程度動くのが「普通」だ。ところが、その4円に満たない値幅が、8−11月と4ヶ月続いてきた。  ちなみに、4円未満の値幅が4ヶ月続いたのは、2000年以降では2003年10月−2004年1月の1回しかなかった。これは、2003年から2004年にかけて展開した空前の巨額為替介入による一種の管理相場でのこと。要するに、この数ヶ月の小動きは、そんな管理相場の際のそれと肩を並べていたのである。FX  逆にいえば、いつ動き出してもおかしくない段階に入っていたと思われたが、最初に書いたように、12月の値幅は半月終わったところで3.9円と、7月以来5ヶ月ぶりの4円突破目前となってきた。これまで見てきたことからすると、4円を突破し、さらに値幅が大きく拡大する可能性は十分あるだろう。  ちなみに、12月は、2000年以降の平均では3月に次いで1年で2番目に大きく動く月だ。値幅平均は5.79円。上記のように2003年12月こそ管理相場局面だったため小幅にとどまったが、それ以外では4.3−8.8円。  以上を総合すると、クリスマス休暇はともかく、年末年始にもさらに値幅が少なくとも0.5円以上拡大する可能性、それはドル高なら119円に迫る計算になり、仮にドル安なら114円割れということになるわけだが、その可能性も頭に入れておく必要がありそうだ。 では、そんなふうに動き出しつつある為替は、ドル一段高に向かうのか、それとも踵を返したようにドル反落に向かうリスクもあるのか。結論的にいうと、ドル高値波乱含みということではないか。  本来、12月はドル安になりやすい月だ。ドル実効相場(FRB、メジャーインデックス)を見ると、過去10年間で12月は7回がドル安だった。ところで、この7回のドル安では、最も遅くとも15日までにドルは高値をつけていた。一方、ドル高となった3回では、ドル高値はクリスマス後(26−31日)だった。  また、ドルはユーロ誕生以降、12月で最も月足陽線の実体部が大きかったのは2001年の67ポイントだった。今月の寄り付きは1.3242ドルだから、基本的には1.31ドル半ば以下のドル高・ユーロ安で今月引ける可能性は少ないということになる。  こんなふうに見ると、価格的にも、そして日柄的にも今月のドル高は転換点にあるといえそうだ。さらにドル高となった場合は、「高転び」リスクも拡大してくる危険があるのではないか。 ユーロ、ポンドが対円で購買力平価(PPP)を大きく超えて上昇してきた。じつは、このような購買力平価を超えたユーロ、ポンド上昇はこれまでは一時的にとどまることが多かったが、今回はそれが大幅かつ長期化している。今回についで、かつて購買力平価を大きく上回るユーロ高・円安、ポンド高・円安となったのは98年夏。この時は、98年10月のドル暴落で、ともにクロス円の行き過ぎ相場も一気に修正されたが、その意味では今回もドル円が「影の主役」といえそうだ。総合力を示す実効相場で円が記録的な安値圏まで下落しているということからすると当然でもあるが、円安・ドル高もまたかなり限界圏に達しているようだ。そしてそんな円安・ドル高の反転こそが、いわゆるクロス円も含めた円安の全面的反転のきっかけになるのではないか。  円安・ドル高が限界圏に達しているということは、次のような尺度で見るとわかりやすい。ドル円相場は、1980年代後半以降、日米の卸売物価で計算した購買力平価がほぼドル上限・円下限となってきた。そんなドル高・円安の限界水準である購買力平価が最近は118円程度との試算になっているのである。  購買力平価とは、物価で計算した為替の適正水準といった考え方である。その購買力平価は、2006年に入ってから114円程度から118円程度までドル高・円安となった。日本経済の脱デフレの中で、日本の物価上昇率が米国のそれを何度か上回った結果、「日本=インフレ=円安」となったためだ。  ただし、それでも円安・ドル高の限界水準は118円程度ということなのである。相場には行き過ぎが常である。限界水準といっても、過去20年間で、ドル高・円安がこの購買力平価を超えた局面は2−3回あった。その一つが2002年の春と、そしてもう一つが2005年や12月で、それぞれこの限界水準をドルは5%程度上ぶれた。 FX  その意味では、現在118円程度と試算される限界水準をドルが5%程度上ぶれて、125円近くまでの円安・ドル高となる可能性はゼロではないだろう。しかしかりにそれがあったとしても、それはあくまで行き過ぎた円安の「最後の最後」ということではないか。